京都市の家賃相場は東京、大阪、神戸のどのエリアと同じなのか?

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賃貸物件の家賃を都市ごとに比較するシリーズです。

これまで、京都市の賃料を神戸市や大阪市と比較してきました。

今回は「3LDK」「ワンルーム」の家賃について、京都市11区、大阪市24区、神戸市9区、そして、更に東京23区と比較してみました。

3LDK家賃比較

早速結果を紹介します。集計したデータは2021年4月末時点の家賃であり、グラフの数値は対象物件の平均値になります。家賃を集計した対象の間取りは3LDKになります。

合計72の区域があり、ちょっとグラフが縦長ですが、ご容赦頂ければと思います。グラフ中の大阪市、神戸市、京都市というのは各区を総合した市の平均値になります。

赤が東京23区、緑が京都市、黄色が大阪市、青が兵庫県の神戸市、芦屋市、西宮市、尼崎市になっています。

私は京都市在住ですが、これまで東京23区は何となく高いことは想像していたのですが、実際に値を集計してみてその高さに驚きました。千代田区、港区、渋谷区の3LDKは家賃50万を超えています。それどころか上位13区まで20万を超えており、いずれも東京23区です。

対象となった千代田区の物件数は20件、港区は同61件、渋谷区は同29件であり、いずれも平均専有面積が100m2を超える富裕層向け物件でした。これだけ高くても需要があるという所がさすが東京です。

この家賃を見ると、かなりの収入が無いと東京で広い家に住むのは厳しそうです。逆に日本中のお金持ちがこれらの区に集まっているとも言えます。

さて、ランキングに戻りまして東京では下町のイメージのある大田区や荒川区ですが、それでも18万円台であり、関西の都市はそれに及びません。19番目にようやく京都市中京区、20番目に芦屋市がランクインしています。21番目に板橋区と続いて、その次22番目に神戸市中央区、23番目に大阪市西区がランクインしています。

今更ながら、関東と関西の差に驚きです。ご覧の皆様は関東と関西の差がどれだけあるか、ご存知だったでしょうか。

3LDKの面積当たりの家賃比較

続いて家賃を専有面積で割った1m2当たりの家賃「単位賃料」をグラフにしたものを紹介します。

これは物件の「地価」に相当する指標になります。物件の広さに依存しない賃料を正規化した数値になります。

こちらも上位18番目までは東京が占めています。19位にやっと京都市中京区、そして、21位に神戸市中央区がランクインしています。千代田区と京都市中京区では2.6倍以上の差があります。

賃料で20番目にランクインしていた芦屋市は34番目となっています。これは地価が高かったのではなく、専有面積が広い物件が多かったことを表しています。確かに芦屋市の物件は広大な土地に建つ豪邸のイメージですね。

ワンルーム家賃比較

3LDKはファミリー向けですが、単身世帯向けのワンルームの家賃も比較してみましょう。

結果は次の通りです。

上位3区は3LDKと変わらず港区、千代田区、渋谷区となりました。ワンルームですが家賃は10万円を超えています。有効物件数は港区552件、千代田区148件、渋谷区357件です。

港区、千代田区、渋谷区、中央区では一番安い間取りのワンルームでも10万円を超えるわけですね。収入の少ない学生や20代単身世帯はどうやってここに住んでいるんでしょうか。10万を超える物件にはなかなか住めないと思いますが、そのあたりの懐事情は少し気になるところです。

23位まで東京23区が独占しており、それ以外のランクインは24位に芦屋市、25位に大阪市北区、26位に神戸市中央区となります。関東と関西の差がはっきり分かれた結果となりました。

おわりに

さて、もともとは京都市の家賃が他の都市と比較してどの程度なのか?京都市の各区の家賃は他の都市の区と比較して、どの区と同じくらいの相場なのか確認するために、今回各都市各区の家賃を並べてみました。

結果として東京23区との家賃の違いがクローズアップされた形となり、東京の家賃が高すぎることが印象に残った結果となりました。

京都市としては3LDKの間取りでは東京23区以外では最も上位にランクインしていることから大阪や神戸と比較すると高い部類に入っています。グラフから京都市中京区の3LDKの相場は荒川区と同等であると言えます。

この京都市中京区の3LDKの間取りが高い理由ですが、これは京都市中心部は建築物に高さ制限があり、タワーマンション等を建築できないことによります。従って、建物を上に伸ばせない分地価が上昇しているのです。また、宅地が観光客向けのホテルに転用されていることも要因のひとつです。つまり用地確保が出来ない分、広い間取りの物件は希少傾向にあるということです。

一方、ワンルームでは京都市下京区が30位にランクインしており、狭い間取りであれば、大阪や神戸と比較して安いことが分かります。つまり、学生や単身世帯向けの物件は他の都市と比較しても高くなく住みやすいとも言えます。

他の地域から引っ越して来られる方、または京都市から他の地域へ引っ越していかれる方、今回の結果を参考に引っ越し前後の相場を確認頂き、どのあたりの都市が今の自分の家賃相場と近いのか参考にして頂ければ幸いです。

各間取り(ワンルーム, 1K, 1LDK, 2LDK, 3LDK )のランキンググラフについては以下のリンクをご覧ください。