京都市の賃貸物件の分布(2019年3月2日)

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3月に入りましたが、まだまだ寒い日が続く京都市です。

3月は一年で最も物件の出入りが激しい月であり、引っ越し最盛期です。

このサイトでは京都市各区の間取り毎の賃料や専有面積について、WEB上のリアルデータをもとに定点観測・集計をおこなっています。
生データを元にした京都市のリアルな現状を見て頂き、物件探しの参考にしてください。それでは3月上旬の京都市の賃貸物件のトレンドを俯瞰してみましょう。

京都市全体の平均賃料と平均専有面積はどれくらい?

以下のデータは2019年3月2日時点での京都市内の賃貸物件を間取りごとに分類したものです。
以下のグラフでは、それぞれの間取りの賃料(平均値)を青字でグラフ中に記しています。「ワンルーム」などの間取りの横に記してある白の数字は物件数となります。

京都市全体では、単身者向けとなるワンルームの平均家賃は4.1万円(+0.1万円)、1LDKの平均家賃は8.2万円(-0.1万円)となっています。
ファミリー向けとなる2LDKの平均家賃は8.8万円(-0.1万円)、3LDKとなると平均家賃は10.3万円(-0.2万円)となっています。(カッコ内は前回調査との差分です。)
専有面積の平均値に関してはワンルームで19.7m2(+0.2m2)、1LDKで42.0m2(+0.3m2)、2LDKで54.6m2(-0.3m2)、3LDKで66.8m2(-0.1m2)となっています。単位賃料は賃料を専有面積で割ったものです。物件の単位面積(1平米)あたりの賃料を表しています。

賃料および専有面積に前回から大きな変動はないようです。
前回(2019年2月11日)のデータはこちらです。

続いて京都市全区における、ワンルームや1LDKなど全ての間取りを母数にした各区の物件の平均情報です。

まずは物件数です。

前回に引き続き、伏見区が最も物件数が多くなっています。東山区と南区は1000件以下の物件数となっています。

全体を通して5万円台から6万円台となっており、北区が最も安く中京区が最も高く、平均賃料で見ると1.7万円の差となっています。

続いて専有面積です。西京区が最も広く全物件の平均専有面積は40.5m2になります。最も狭いのは上京区で25.8m2になります。

単位賃料の比較です。西京区が最も安く1620円/m2です。土地単価が安いため広い物件が多いことが特徴です。一方最も単位賃料が高いのは下京区の2360円/m2です。また、僅差で中京区が下京区の次に高くなっています。

間取り毎の平均賃料はどれくらい?

次に間取り毎の賃料を各区で見ていきます。
間取りごとの賃料が各区でどれぐらい異なるかが分かります。

ワンルーム


ワンルーム物件は3.4万円から4.9万円です。最も安いのは伏見区、最も高いのは下京区という結果になりました。

1K

1K物件は4.2万円から5.7万円です。専有面積が広い分、ワンルームより若干高くなっています。最も安いのは北区、最も高いのは下京区という結果になりました。

1LDK


続いて1LDKです。最も安いのは山科区、最も高いのは下京区になりました。中京区、東山区、下京区で平均値が10万円を超えています。1LDKの物件数が最も多いのは伏見区になります。

2LDK


2LDKの賃料は7.3万円から12.5万円です。最も安いのは山科区、最も高いのは下京区という結果になりました。

3LDK


続いて3LDKです。最も安いのは伏見区の7.9万円、最も高いのは中京区で19.1万円です。前回は20万円を超えていたので、若干安くなりました。ファミリー世帯向けの広くて価格的にリーズナブルな物件を探すには伏見区、西京区、山科区あたりがおススメです。

賃料の分布はどうなっている?

次に各区毎に賃料の分布をヒストグラムにしたものを紹介します。
希望の間取りがその区でどのように分布しているかが分かります。また、専有面積と賃料の散布図も載せています。この二つのパラメータには正の相関があり、面積が広いほど賃料が高くなる傾向が回帰直線を見ることで分かります。傾きが大きいということは面積の増加の割合に対して賃料の増加の割合が大きいということであり、単位面積あたりの賃料が高いことを表しています。

それでは順に各区の物件の分布をヒストグラムと散布図で見ていきます。

北区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

北区は1K物件が多く、物件数1782件のうち、1028件が1Kの物件です。従って、1Kの平均賃料4.2万円が北区全体の平均賃料5.0万円に影響を与えています。専有面積も然りであり、北区のトータルの専有面積平均値は28.2m2となっています。尚、回帰直線の係数は0.12です。前回より0.02ポイント減っています。

西京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

西京区は市の郊外にありますが、京都市中心部、および大阪までアクセスが良いこともあり、ファミリー世帯、単身世帯問わず物件数も多く、人気のエリアとなっています。回帰直線の係数は0.08と前回と同様です。比較的リーズナブルな物件が多く、また専有面積の平均値が全区で唯一、40m2を超えており、広い物件が多いのも特徴です。専有面積の分布を見ると20m2~60m2付近までまんべんなく物件が分布していることが分かります。

東山区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

1LDK、2LDK、3LDKの賃料が京都市内でも高めとなっていることが特徴です。総物件数は南区と共に少なく、賃料の分布のバラつきが比較的大きくなっています。東山区には八坂神社や丸山公園、清水寺、知恩院を始めとして大きな寺社が多く、総じて宅地用の土地も少なくなっているため、観光名所の中に住居や駐車場があり、総じて土地単価が高く、賃料を押し上げています。加えて、近年では観光客向けのホテルの建築ラッシュもあり、地価の上昇に拍車をかけています。

右京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

回帰直線の係数が0.13は前回と同値です。北区の分布に近い傾向があります。散布図を見ると直線からY方向の上に外れた高級物件の分布がちらほらあります。

左京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

こちらも回帰直線の係数は0.14と前回と同様です。Sigmaも前回同様、左京区3.4万円ですので大きな変化は無いようです。

上京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

回帰直線の係数は0.19と-0.01ポイントですが、ほとんど変化なしです。1K物件が多いので賃料、専有面積ともに低めに引っ張られますが、地価が高いため、単賃料は高くなっています。

中京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

回帰直線の係数は0.23と高めです。直線からY軸の上方に外れた物件があり、こちらも高級物件です。Sigmaは4.5万円と前回と同様の値です。観光客向けのホテルラッシュによる宅地不足により地価が高騰し、3LDKに至っては20万に近い賃料となっています。

下京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

回帰直線の係数は0.18と上京区と同様の値です。京都駅周辺の再開発による地価高騰により賃料も上昇傾向にあります。JR京都駅や京都市営地下鉄の四条、五条、京都駅周辺は交通の便が良く、商業施設も多いため大変人気があり単身世帯向けファミリー向け物件共に多く存在しています。

南区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

南区は面積狭いことに加え、企業の工場が多いため、宅地の物件数は少なめです。下京区同様、京都駅周辺にも再開発によりマンションが増えていることから地価が上昇していますが、今はまだ安いため、駅近物件の穴場でもあります。

伏見区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

京都市で最も面積が広い区であり、物件数も最も多くなっています。20m2~60m2までの物件がまんべんなくあり、単身世帯からファミリー世帯まで様々な希望に添える物件が多数あります。桃山御陵駅、丹波橋、中書島周辺の物件がおススメです。

山科区

間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料


◆賃料・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

JR山科駅周辺はたくさんの商業施設もあり、市営地下鉄東西線沿線の交通の利便性もよいことからファミリー世帯、単身世帯向け共に物件が多くなっています。また、山科駅から南の醍醐エリアも物件数が増加傾向にあり、ファミリー世帯に人気のエリアとなっています。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

前回に引き続き、各区の間取りごとのヒストグラムや、賃料と専有面積の散布図を紹介しました。
各区の間取りの賃料の関係、特徴がより分かりやすくなったかと思います。

上記の賃貸トレンドを参考にSUUMOやHOME’sのサイト、もしくは不動産屋さんにアクセスして、ぜひ気に入った物件を手に入れてください。