京都市中心部の賃料は本当に高いのか?

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2月に入り相変わらず寒い日々が続いていますが、京都御苑では梅の花が咲き始めました。

朝晩は寒いですが、日中は比較的暖かく、たくさんの方々が梅の花を見に京都御苑を訪れていました。

さて、今回は地図を使って、賃貸物件の賃料と専有面積の分布をみてみたいと思います。
これまでの結果から、市の中心部の賃料は高い傾向があり、中心部から離れるに従って賃料が安くなるという結果が出ていました。これを地図データ上に物件情報をプロットしてどのような分布になっているのか検証してみたいと思います。

前回の賃料の分析結果はこちらです。

2月1日の賃料データ

では、賃料と専有面積について2月1日付のデータをグラフにして見てみたいと思います。

賃貸物件数

まずは、母数となる賃貸物件の件数です。今回の対象は京都市内の1万8000件になります。
尚、地図上にプロットする件数はファイルの容量の都合によりこのうち5000件としています。

伏見区の物件数が最も多く、南区、東山区の物件数が少なくなっています。

平均賃料

次に各区の物件の平均賃料をグラフ化したものを見ていきます。中京区が最も高く7.0万円、北区が5.0万円と最も安くその差2万円です。
この7万円、5万円という数値は賃料の平均値になります。従って、ワンルームや1Kなど単身向け物件が多いと安くなりますし、そもそも地価安いと賃料も安くなります。
賃料の平均値だけを見ると、このどちらなのか区別することはできません。

平均専有面積

次に各区の専有面積の平均値を比べたものです。上京区が最も狭く、西京区が最も広くなっています。伏見区、山科区、南区も比較的広いので市の中心部から離れると地価が下がると想定されるため、専有面積が広くなる傾向があるようです。

単位面積あたりの賃料

では、次に単位面積あたりの賃料を見てみたいと思います。
ここでの[単位賃料]の定義は[賃料]を[専有面積]で割った値になります。
つまり、面積1平方メートルあたりの賃料となり、単位面積あたりの価格が高いほど、単位賃料の値は大きくなります。この値を用いれば、部屋の広さの異なるワンルームと3LDKの賃料を単位面積あたりの価値として同等に比較することができます。

まず、ワンルームの単位面積あたりの賃料の結果は以下のとおりです。

次に3LDKの単位面積あたりの賃料です。

やはり市中心部の単位賃料が高く、市周辺は安くなっています。

ここで1点注意です。ワンルームの単位賃料と3LDKの単位賃料を比較するとワンルームの単位賃料がの方が高くなっています(中京区と下京区を除いて)。
なぜでしょうか?

これは、各物件にはトイレやバスルームなど部屋の間取りによらず必ずその物件に備え付けられている設備があり、これらの面積も含めて1m2あたりの賃料を算出しているためです。
ワンルームは3LDKと比較して居住スペースに対して固定設備の面積の割合が大きくなるため、単位賃料が見かけ上増加します。これを補正するには、賃料と専有面積の近似直線から得られる固定設備の面積である切片の成分を差し引く必要があるのですが、この計算は別の機会に紹介したいと思います。

各物件の賃料と専有面積をマップにプロットしてみる

さて、では各物件をマップにプロットしてみたいと思います。

まずは各物件の賃料を色ごとにプロットしたものです。赤い物件は賃料が高く、青い物件は賃料が安くなっています。
JR東海道線より北、京都御苑より南側に赤い点が集中しています。

次に専有面積の広さを円の大きさで示したマップを下に示します。

市中心部は地価が高いため、狭い物件が多いかと思いきや比較的広めのファミリー世帯向け物件も多いようで大きな円の物件も多数存在します。

各物件の単位賃料をマップにプロットしてみる

最後に単位賃料をプロットしてみます。同様に赤い物件は単位賃料が高く、青い物件は単位賃料が安くなっています。

やはり、市中心部は地価が高いため、単位賃料が高く真っ赤になっています。

市中心部を拡大すると以下のようになります。

いかがでしたでしょうか?
これまで各物件の情報を統計処理してグラフで表していましたが、物件にはそれぞれ位置情報がありそれを可視化することで、よりリアルに市全体の物件のトレンドを俯瞰することができます。やはり、京都市中心部は地価が高く、賃料が高騰しているようです。

さきほど、ワンルームと3LDKの単位賃料を比較したとき、中京区と下京区のみワンルームよりも3LDKの単位賃料が高い結果が出ていました。
これは中京区と下京区では3LDKなど広い物件にはプレミアがついており、広ければ広いほど益々賃料が高くなるという現象が発生しているためです。専有面積と賃料の相関を見たときに1次関数ではなく、2次関数に近い分布となっています。これが中京と下京区の単位賃料を押し上げている原因です。

最近、市中心部では外国人を含めた観光客向けにホテルの建築ラッシュが続いています。そのため住宅用の土地の希少性が高くなり地価、および賃料が高騰しているものと思われます。

昨今のホテルラッシュについては別の機会に改めてデータを使って検証してみたいと思います。

マップに投影した物件情報

少しファイルサイズが大きいですが、今回作成したマップのリンクを以下に参考として紹介します。それぞれ7MBあります。

拡大縮小、移動などできるため物件の詳細地をご覧になりたい方をこちらを参照ください。
物件の円をクリックすると物件の詳細情報および、物件のSUUMOへのリンクを見ることができます。

地図1 賃料を色でプロットしたマップ

地図2 賃料を色で専有面積を円の大きさでプロットしたマップ

地図3 単位賃料を色でプロットしたマップ