2019年8月の京都市の賃貸物件の状況

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このサイトでは京都市の賃貸物件についてWEB上のデータを定期的に観測し、間取り毎の賃料や専有面積の傾向を集計しています。

岡崎 平安神宮の鳥居

数値データのままでは全体像を把握するのが難しいため、各行政区ごとに賃料や専有面積をグラフ化して見やすくまとめています。京都市のリアルな現状を見て頂き、物件探しの参考にして頂ければと思います。それでは8月上旬の京都市の賃貸物件のトレンドを見ていきましょう。

京都市の間取り毎の賃料と専有面積はどれくらいか?

以下のデータは2019年8月11日時点での京都市内の賃貸物件情報を間取りごとに分類したものです。
グラフでは、それぞれの間取りの賃料、専有面積、単位賃料の平均値を青字で棒グラフ中に記しています。
ここで単位賃料とは賃料を専有面積で割った値になり、1平方メートルあたりの賃料を表しています。各区の賃料の平均を算出する場合、ワンルームや3LDKなど広さの違う物件の賃料の平均値を計算しているため、専有面積が狭い物件が多い地域は平均賃料が下がる傾向があります。これを是正するために面積あたりの賃料である「単位賃料」の平均を比較することで物件の広さに左右されない賃料を比較できます。
「ワンルーム」などの間取りの横に記してある白の数字は物件数となります。

京都市全体では、単身者向けとなるワンルームの平均家賃は4.1万円、1LDKの平均家賃は8.2万円となっています。
ファミリー向けとなる2LDKの平均家賃は8.6万円、3LDKとなると平均家賃は10.8万円となります。

専有面積の平均値はワンルームで19.8m2、1LDKで41.6m2、2LDKで54.0m2、3LDKで68.2m2となっています。

単位賃料の平均値はワンルームで2120円/m2、1LDKで1960円/m2、2LDKで1590円/m2、3LDKで1550円/m2となっています。

前回(2019年7月9日)のデータは以下のリンクを参照ください。特に大きな変動はありません。

京都市各区の賃料と専有面積はどれくらいか?

続いて、賃料と専有面積の傾向は京都市各区でどのように違うのか、ランキング形式で紹介します。対象となるのはワンルームや1LDKなど全ての間取りを母数にした平均値です。

まず今回の調査対象となる物件数を行政区ごとに見てみます。京都市の物件の件数が最も多いのは伏見区で件数は2365件となっています。伏見区は京都市の11の区の中で最も面積が広く、京阪、近鉄沿線は住宅地も多いため物件数も多くなっています。

また、物件数が最も少ないのは東山区の633件になります。東山区は京都市の11の区の中で最も人口が少ない区です。

次に平均家賃についてです。全区で平均家賃が最も安いのは北区で5.4万円、最も高いのは下京区で6.8万円となっており、その差は1.4万円です。

また、専有面積が最も広いのは西京区で41.3m2、最も狭いのは上京区で27.8m2となっています。

単位面積あたりの賃料が最も安いのは西京区で1590円/m2、最も高いのは下京区で2370円/m2となっています。安くて広い物件をお探しであれば西京区で探されるのがおススメです。

間取り毎の平均賃料は各区でどれくらい違うのか?

上記のデータはワンルームや3LDKなどすべての間取りの平均値でしたが、次は間取り毎にデータを分類して見てみましょう。
間取りごとの賃料が各区でどれぐらい異なっているかが分かります。

ワンルーム


ワンルーム物件は3.5万円から4.8万円です。最も安いのは北区、最も高いのは中京区という結果になりました。

1K


1K物件は4.0万円から5.7万円です。最も安いのは山科区、最も高いのは下京区という結果になりました。

1LDK


続いて1LDKです。最も安いのは西京区の6.8万円、最も高いのは下京区の10.7万円になりました。下京区では1LDKでも平均値が10万円を超えており、高級物件が多いことが分かります。

2LDK


2LDKの賃料は7.2万円から18.4万円です。最も安いのは伏見区、最も高いのは東山区という結果になりました。最大と最小の比は2.6倍になります。

3LDK


続いて3LDKです。最も安いのは山科区の8.2万円、最も高いのは東山区の22.5万円という結果になりました。最大と最小の比は2.8倍です。東山区は、前回に引き続き20万円を超えました。ファミリー世帯向けの広くて価格的にリーズナブルな物件を探すには山科区、伏見区あたりが適しているようです。市中心部の20万円を超える物件はなかなか手が出ないですね。

各区の賃料の分布はどうなっている?

次に各区毎に賃料の分布をヒストグラムにしたものを紹介します。
平均値だけではどの価格帯の賃料がどれくらい多いのかがわかりませんが、ヒストグラムを見れば、それぞれの間取りがその区でどのように分布しているかが分かります。
また、専有面積と賃料の散布図も載せています。この二つのパラメータには正の相関があり、面積が広いほど賃料が高くなる傾向が回帰直線を見ることで分かります。傾きが大きいということは面積の増加の割合に対して賃料の増加の割合が大きいということであり、単位面積あたりの賃料が高いことを表しています。

それでは順に各区の物件の分布をヒストグラムと散布図で見ていきます。

北区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

北区の総物件数は全11区の中で4番目に少ない1396件です。平均賃料は全区の中で最も安い5.39万円、平均専有面積は全区の中で5番目に狭い31.2m2です。また、単位賃料は5番目に安い1830円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.12です。傾向が近い区は西京区 山科区になります。

西京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

西京区の総物件数は全11区の中で5番目に少ない1503件です。平均賃料は全区の中で5番目に高い6.1万円、平均専有面積は全区の中で最も広い41.3m2です。また、単位賃料は最も安い1590円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.1です。傾向が近い区は伏見区 北区になります。

東山区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

東山区の総物件数は全11区の中で最も少ない633件です。平均賃料は全区の中で4番目に高い6.29万円、平均専有面積は全区の中で2番目に狭い28.2m2です。また、単位賃料は3番目に高い2150円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.36です。傾向が近い区は左京区 上京区になります。

右京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

右京区の総物件数は全11区の中で3番目に多い1912件です。平均賃料は全区の中で4番目に安い5.65万円、平均専有面積は全区の中で5番目に広い33.6m2です。また、単位賃料は4番目に安い1790円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.11です。傾向が近い区は南区 伏見区になります。

左京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

左京区の総物件数は全11区の中で2番目に多い1975件です。平均賃料は全区の中で6番目に高い6.02万円、平均専有面積は全区の中で6番目に広い33.2m2です。また、単位賃料は6番目に高い1930円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.14です。傾向が近い区は中京区 東山区になります。

上京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

上京区の総物件数は全11区の中で4番目に多い1680件です。平均賃料は全区の中で5番目に安い5.87万円、平均専有面積は学生向けのワンルームや1Kが多いため、全区の中で最も狭い27.8m2です。また、単位賃料は4番目に高い2140円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.19です。傾向が近い区は東山区 南区になります。

中京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

中京区の総物件数は全11区の中で6番目に多い1577件です。平均賃料は全区の中で2番目に高い6.7万円、平均専有面積は全区の中で4番目に狭い29.6m2です。また、単位賃料は2番目に高い2280円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.23です。傾向が近い区は下京区 左京区になります。

下京区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

3DKがはみ出していますが、3DKの専有面積の平均値は101.9m2になります。

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

下京区の総物件数は全11区の中で5番目に多い1665件です。平均賃料は全区の中で最も高い6.82万円、平均専有面積は全区の中で3番目に狭い29.4m2です。また、単位賃料は最も高い2370円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.19です。今回の調査では平均賃料、単位賃料共に全11の中で最も高い区となりました。傾向が近い区は中京区 になります。

南区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

南区の総物件数は全11区の中で2番目に少ない908件です。平均賃料は全区の中で3番目に高い6.35万円、平均専有面積は全区の中で4番目に広い33.9m2です。また、単位賃料は5番目に高い2000円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.1です。傾向が近い区は上京区 右京区になります。

伏見区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

伏見区の総物件数は全11区の中で最も多い2365件です。平均賃料は全区の中で3番目に安い5.57万円、平均専有面積は全区の中で3番目に広い35.9m2です。また、単位賃料は3番目に安い1700円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.09です。傾向が近い区は右京区 西京区になります。

山科区

◆間取り毎の賃料・専有面積・単位賃料

◆賃料・専有面気・単位賃料ヒストグラム

◆賃料・専有面積 散布図

山科区の総物件数は全11区の中で3番目に少ない1320件です。平均賃料は全区の中で2番目に安い5.55万円、平均専有面積は全区の中で2番目に広い37.0m2です。また、単位賃料は2番目に安い1610円/m2、賃料-専有面積の回帰直線の係数は0.09です。傾向が近い区は北区 になります。

終わりに

7月度に続き、8月度の賃料と専有面積の散布図、ヒストグラム等をグラフで紹介しました。
先月と大きくは変わりませんが賃料、単位賃料については下京区が最も高い値となりました。四条通を挟んで南側は下京区となりますが、この四条通周辺および五条通周辺の比較的広めの物件により賃料が押し上げられたようです。

8月9月が終わると上半期も終わります。下半期が始まる10月は人の異動が増えるため不動産に少し動きがあると思われます。3月4月に実施した賃貸物件の推移を再び紹介したいと思います。

当サイトの過去の分析情報は以下のリンクを参照ください。