新型コロナウィルスが猛威を振るう梅雨の頃、京都御苑のアジサイは、静かに蒼い花を咲かせています。
京都市観光協会の調査によると、市内55ホテル(1万1823室)から宿泊状況の回答を得た結果、5月の外国人観光宿泊客は前年同月(2019年5月)から99・9%減り、183人となったとのことです。
それまで月10万人もの外国人観光客が押し寄せていて、つい最近まで「観光公害」と騒いでいたのがまるでウソのようです。
この183人は「のべ人数」なので、実際はもっと少ないとのことで、観測史上最低の数字を記録しました。
今は7月ですが、京都駅でも地下鉄でも外国人と思わしき人影は全く見かけません。欧米人やアジア系の人影もゼロです。外国人どころか、スーツケースを引く観光客(日本人含む)すらほとんど見かけなくなっている状況です。
つまり、今、京都市にいるのは京都市民か、通勤通学で京都に通っている人たちのみということです。
そんな中、京都市営地下鉄の「地下鉄に乗るっ」のキャラクター「太秦萌」が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、地下鉄やバスにのるときは「マスクを、するっ」と乗客にマスク着用の協力を求めています。
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京都市らしい取り組みです。駅のホームの柱に貼ってあるので、見かけた方も多いと思います。
そのおかげかは分かりませんが、市営地下鉄のマスクの着用率はかなり高いです。
4月末には「お家(うち)にいるっ」と外出の自粛を求めていました。
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緊急事態宣言が解除されてから、感染者はまたじわじわと増加傾向にあり、先日、京都市でもクラスターが発生しました。このままでは、また「お家に、いるっ」状態に逆戻りするとも限りません。
更に22日から実施されるGo Toキャンペーンが実施されると、京都にもたくさんの観光客が訪れることでしょう。門川市長はキャンペーンに前向きのようですが、正直なところ市民からすると複雑な心境です。
観光に限らずですが、感染の検出精度を上げて感染の疑いの無い場合のみ外出可能になるような、そんなwithコロナの仕組みが早くできて欲しいものです。
皆さんも感染拡大を防ぎ、少しでも早く終息させるため、マスクの着用を心がけましょう。