「学生の街」京都、大学生の出身地ランキング!意外な発見も?
歴史と文化が息づく街、京都。全国から多くの若者が夢を抱いてこの街に集まってきます。
「実際のところ、京都の大学生ってどこの出身者が多いの?」
そんな素朴な疑問を、最新データで解き明かします。今回は、2024年の出身都道府県別学生数ランキングを大公開!さらに、コロナ禍を経た2021年からの2年間で、どのような変化があったのかも分析します。京都での大学生活に憧れる高校生も、京都の今を知りたいあなたも、ぜひご覧ください!
一目瞭然!出身都道府県ランキング TOP10
まずは、2024年のデータからランキングを見ていきましょう。

順位 | 都道府県 | 学生数 |
1位 | 京都府 | 7,551人 |
2位 | 大阪府 | 5,730人 |
3位 | 滋賀県 | 2,888人 |
4位 | 兵庫県 | 2,289人 |
5位 | 奈良県 | 1,122人 |
6位 | 愛知県 | 1,038人 |
7位 | 広島県 | 663人 |
8位 | 東京都 | 513人 |
9位 | 福岡県 | 505人 |
10位 | 岡山県 | 470人 |
予想通りだったでしょうか、それとも意外な発見がありましたか?ランキング上位から、その特徴を詳しく見ていきましょう。
やはり強い!近畿圏がTOP5を独占
ランキングを見てみると、上位はやはり近畿勢が圧倒的です。
地元・京都府が堂々の1位で、大阪、滋賀、兵庫、奈良が続きます。
参考資料(京都大学 学生生活調査)によると、京都大学では「1時間半通学圏」からの自宅通学者が多くを占めるというデータもあり、地理的な近さが最大の要因であることは間違いありません。
ちなみに、2024年の全学生数(31,031人)のうち、
- 地元(京都府)出身者の割合 → 約24.3%
- 近畿2府4県(和歌山県含む)の合計割合 → なんと約64.3%!
つまり、京都の大学生の3人に2人は近畿エリアの出身者ということになります。まさに近畿の学生にとって、京都は定番の進学先と言えそうです。
2021年→2024年:この2年間で何が変わった?
次に、コロナ禍の影響がまだ色濃かった2021年と現在(2024年)のデータを比較して、特に変化が大きかった都道府県を見てみましょう。
増加数が目立った都道府県
遠方からの進学者が増えている傾向が見て取れます。
- 沖縄県: 108人 → 262人 (+154人 / 約2.4倍!)最も衝撃的な伸びを見せたのが沖縄県です。オンラインでのオープンキャンパスや情報収集が定着したことで、物理的な距離のハードルが下がったのかもしれません。
- 滋賀県: 2,700人 → 2,888人 (+188人)お隣の滋賀県からの流入はさらに加速しています。
- 島根県: 135人 → 209人 (+74人)
- 茨城県: 99人 → 158人 (+59人)
- 山梨県: 83人 → 135人 (+52人)
減少した都道府県も
興味深いことに、近畿圏の一部では減少傾向が見られました。
- 大阪府: 6,287人 → 5,730人 (-557人)
- 兵庫県: 2,471人 → 2,289人 (-182人)
- 奈良県: 1,311人 → 1,122人 (-189人)
2府1県で合計900人以上の減少となっており、地元志向の高まりや、大阪・神戸エリアの大学の人気が相対的に上がった可能性も考えられます。
なぜ京都はこれほどまでに学生を惹きつけるのか?
今回のデータが示すように、京都は近畿圏の学生にとって鉄板の進学先でありながら、全国、そして世界から多様な若者を引き寄せる磁力を持っています。その魅力の源泉は、一体どこにあるのでしょうか。

圧倒的な「大学の数」と「学問の多様性」
最大の理由は、言うまでもなく大学そのものの魅力です。京都市内には29校もの大学がひしめき合い、さながら街全体が巨大なキャンパスのようです。
総合大学はもちろん、芸術系、語学系、仏教系など、個性的で専門性の高い教育機関が揃っているのが大きな特徴です。この学問の多様性が、全国の学生の知的好奇心を満たす受け皿となっています。
また、「大学コンソーシアム京都」のように大学間の連携も盛んで、自分の大学以外の授業を受けられる単位互換制度などが充実している点も、学びの幅を広げたい学生にとっては大きな魅力です。
歴史が育んだ「学生ファースト」な街の機能
古くから学生のための下宿文化が根付いており、今もリーズナブルな学生向けマンションや寮が豊富にあります。大学周辺には、安くてボリューム満点の食堂や老舗の喫茶店が軒を連ね、学生の暮らしと胃袋をしっかりと支えてくれます。
また、自転車一台あれば市内の主要な場所を巡れるコンパクトな街のサイズ感も、学生にとっては大きな魅力。交通費を抑えながら、学業に、アルバイトに、サークル活動にとアクティブな毎日を送ることができます。
「よそ者」を受け入れる、国際都市ならではの空気感
世界的な観光都市である京都は、国内外から常に多くの人々を受け入れてきました。この「よそ者」を特別扱いせず、自然に受け入れる空気感が、地方から出てきた学生の不安を和らげ、新しい環境に溶け込みやすくしています。
この学生に寛容な雰囲気が、多様な価値観に触れたいと願う若者にとって、居心地の良い環境を生み出しています。
まとめ
優れた教育機関の「選択肢の多さ」、生活コストを抑えながら充実した日々を送れる「住みやすさ」、そして多様な価値観に触れられる「文化的な懐の深さ」。
これらが三位一体となって、京都を唯一無二の「学生の街」たらしめているのでしょう。
今回のデータが、あなたの進路選択や、京都という街への理解を深める一助となれば幸いです。
データの出典は「京都市統計ポータル」です。