賃貸物件にはいろんな間取りの種類があり、物件を探される際にどの間取りにするか悩まれることが多いと思います。一度契約してしまうと、失敗したと思っても即座に解約するのは難しく、頻繁に引っ越せるわけでもないので、事前に内覧等で自分のイメージと合致しているか、妥協点は見いだせるか等、入念にチェックをする必要があります。
今回は賃料と部屋の広さ(間取り)の関係について紹介したいと思います。部屋の「間取り」とは部屋の割り付けのことであり、物件の専有面積の中でどのような部屋割りとなっているか示す指標となっています。

例えば「2LDK」の間取りだと2つの部屋+LDKの3部屋で構成される物件になります。
ここでLDKは リビング(L)・ダイニング(D)・キッチン(K) が仕切りの無いひとつの空間になっている部屋のことです。
「2DK」だと 2つの部屋+ダイニング(D)・キッチン(K)の3部屋で構成される物件になります。 2DKはリビングのスペースが無いため、2LDKよりも部屋一つ分狭い間取りとなります。
一般的には、キッチン(K)のある広さが6帖~10帖未満の場合はダイニングキッチン(DK)、10帖以上の場合はリビングダイニングキッチン(LDK)という基準で区別されています。
賃貸物件の専有面積には、これらの間取りで表される部屋の他に生活に必要なトイレやお風呂や脱衣所・洗面所・玄関といったスペースが追加されひとつの物件として提供されます。
京都市の賃貸物件の間取り毎の広さ
さて、ではここで実際に京都市の賃貸物件の間取り毎の物件の広さを見てみましょう。

ワンルームから3LDKまでの賃貸物件の専有面積を間取り毎に平均値をまとめたものです。このグラフから部屋の数と専有面積の関係が分かります。
例えば、専有面積に関して
①ワンルームと1Kはほぼ同じ。
②1DKと2Kはほぼ同じ。
③1LDKと2DKと3Kはほぼ同じ。
④2LDKと3DKはほぼ同じ。
が言えます。
つまり、専有面積は部屋の数でおおよそ決まるということです。
③の例で言うと、1LDKは1部屋+LDKですが、LDはリビングとダイニング2部屋分と換算すると3部屋+キッチン(K)と同じであり、つまり3Kと同じ部屋数になります。2DKも2部屋+ダイニング(D)+キッチン(K)なので3部屋+キッチン(K)となり3Kと同じ部屋数です。
部屋数でまとめると以下の4種類に分けられます。
①ワンルーム、1K = 1部屋+K
②1DK、2K = 2部屋+K
③1LDK、2DK、3K = 3部屋+K
④2LDK、3DK = 4部屋+K
部屋の広さは6畳だったり8畳だったり様々ですが、一般的には入居する人数に応じて必要な生活スペースを確保できる間取りを選択していきます。
賃貸物件の間取り毎の単位賃料
次に各間取り毎の面積当たりの単位賃料を見てみたいと思います。単位賃料とは物件の賃料を専有面積で割った1m2当たりの賃料を意味しています。

このサイトでは良く出てくる指標であり、グラフも良く出てきます。
これを見ると広い間取りの方が単位賃料が安くなっていることが分かると思います(3LDKを除いて)。
この理由ですが、上で説明した通り賃貸物件の専有面積には入居者がくつろいだり、ごはんを食べたり、寝起きする部屋つまり間取りに示される2LDKなどの部屋の他にトイレやお風呂や脱衣所や洗面所や玄関等、生活に必要なスペースも含まれます。

これらトイレなどは間取りに寄らず設置されている設備であり、3LDKだろうが1Kだろうが多少大きさは違えど、ある程度の面積は専有するのです。従って、全体専有面積に対してこれらトイレ等の設備の面積が広いと単位賃料は高くなるのです。
単位賃料 = 賃料/専有面積 = 賃料 / (間取りで示される面積+トイレ等の設備の面積)
ここで、今回のタイトル「どの間取りがお得か?」の解ですが、ここでのお得の意味は専有面積が広い割に賃料が安いという意味のお得と考えると、単位面積あたりの賃料が安い、つまり単位賃料の最も安い「3DK」が最もお得と言えます。
実際には、こういった考えで物件を選ぶ人はあまりいないと思いますが、同じような専有面積でどちらを選ぶか迷われた場合は、上記考えを参考に選ばれても良いかもしれません。
尚、3LDKが最も単位賃料が安くならない理由については別の機会を設けて紹介したいと思います。