5年毎に実施される国勢調査には「年齢層別の人口」が地域エリアごとに集計されています。
京都市の国勢調査のデータを見ることで、例えば0~4歳の乳幼児が市内のどのエリアに多いかを調べることができます。今回は若年層を中心に人口割合の多いエリアを紹介していきたいと思います。
20歳未満の割合が多いエリアは教育環境の良いエリアであったり、若い世代の子育て世代にとって手頃な住宅環境があるエリアであったり、学生にとっては学校が近く、賃貸相場も手の届くレベルのエリアであったりと住環境は教育環境と連動していることが多いと思います。
今回のエリアランキングを見ることで、乳幼児や小学生、中学生、高校生、大学生はどのエリアに多いのかが分かると思います。集計は、そのエリアの子供の数をそのエリアの総人口で割った割合をランキングとしています。
では、さっそく見てみましょう。
0~4歳の人口割合の多いエリア
まず始めは0~4歳の人口割合が多いエリアです。乳幼児が多いということは若い世代の夫婦が多いエリアとも重なります。
1位は左京区の広河原エリアになります。このエリアは15歳未満の人口割合が多いことでもランクインしています。2位は西京区の桂徳エリア、3位も同じく西京区の川岡東エリアです。
桂徳エリアは阪急桂駅の東、川岡東エリアはJR桂川駅の東に位置しています。これらのエリアは阪急とJRの2線により京都市街地はもとより大阪も通勤に便利であるため、ベッドタウンとして多くの住宅地が密集しています。
賃貸物件も単身世帯向けからファミリー世帯までたくさんの物件が豊富にあります。その他、西院第二、羽束師、久我の杜、桃山東など市の南部、南西部に乳幼児が多い傾向があります。乳幼児向けのサービスを検討されている方はこのあたりのエリアをターゲットにすると良いかと思います。
5~9歳の人口割合の多いエリア
続いて、5~9歳の人口が多いエリアになります。幼稚園年長から小学校低学年の子供たちの割合が多いエリアということになります。
1位は0~4歳児と同じく左京区の広河原です。2位は伏見区の久我の杜、5位に隣接する羽束師がランクインしています。
このあたりは伏見区の西部、桂川の西側にあたりのどかな田園地帯の広がる地域でしたが、最近は地価が手頃なこともあって戸建てを中心にたくさんの宅地が開発されています。若い世代もたくさん移り住んでいるようです。
3位は下京区の七条エリアです。JR西大路に近いエリアですが、最近、京都西梅小路駅も出来たため更に便利になっています。梅小路公園近くには大型のマンションが立ち並んでいます。公園が近いので子育てには人気のエリアです。他にも西京区の桂エリアが0~4歳と同様ランクインしています。
10~14歳の人口割合の多いエリア
続いて10~14歳の割合が多いエリアです。小学校4年生から中学2年生になります。1位はまたまた左京区の広河原です。これで3冠なのでちょっと謎のエリアですね。2位は同じく久多エリアです。3位と4位は先ほど紹介した羽束師、久我の杜エリアです。5位以下西京区の桂坂、桂川とおなじみのエリアが続きます。
これまでと同様、市の南部や南西部での人口割合が多いようです。
15~19歳の人口割合の多いエリア
続いて15~19歳の人口割合の多いエリアです。学年で言うと中学3年生から大学1年生になります。高校生までは自宅からの通学が多いと思いますが大学生は下宿で一人暮らしというケースも多いと思われ、また京都市は人口の1割が大学生ということもあり、大学生の多いエリアとも読み取れます。
1位は東山区の修道エリアです。このエリアには京都女子大があることと、大学関係以外の人口が比較的少ないことから割合が増えているものと推定できます。
2位は左京区の静市、3位は静市と離接する北区の柊野です。これらのエリアには京都産業大学、京都精華大学があるため1位と同様に学生が多いエリアとなります。4位の北区大将軍と7位の衣笠、10位の金閣エリアには立命館大学の学生が多いエリアと言えそうです。5位の左京区の養正は京都大学の学生が多いと推定されます。
大学生の多いエリアが見事に浮かび上がっていますね。
20~24歳の人口割合の多いエリア
最後に20~24歳の人口割りの多いエリアです。大学生から大学院生もしくは社会人になっている若者の割合が多いエリアということになります。
1位は左京区の養正であり京都大学の学生が多いエリアになります。2位の左京区の川東、5位以下の北白川、修学院第二、吉田、養徳エリアも京都大学の学生が多く住むエリアです。
3位の上京区の京極は京都大学、京都医科大学、同志社大学に違いエリアであり、出町柳商店街など生活に便利な施設も多く学生にとっても住みやすい街ではないかと思います。10位の上京区の小川も同志社大学の学生が多いエリアです。
この人口帯も大学生の居住エリアがよく分かる結果となりました。
引き続き、次回はエリアごとの人口割りの男女別のデータを紹介します。